コンピューターサービス株式会社(CSK)とは
私の入社したCSKは、コンピュータ技術者を企業へ派遣する会社です。日中は大阪CSK社内で働いている社員の数が少ないのですが、夜になると派遣先の業務を終えた技術者が集まってきます。そして、22時ぐらいまで会議や講習会などで活気に満ちていました。
社歌で歌われている「燃える集団CSK」という言葉が、とてもあてはまりピッタリだと思ったことを今でも覚えています。
講習会で技術スキルアップ
私の派遣先のM電器中央研究所は、水曜日と金曜日が定時退社日でしたので、夜に大阪CSKに行って講習会などを受講していました。
PL/I言語やIBMシステム/370のアセンブラ言語などを修得することができました。
IBMシステム/370講習会の参考資料が手元に残っていました。コード表は、いろんな開発で参照するのに便利でした。
また、当時のマイクロプロセッサは8bitが主流でしたが、パナファコムがL-16Aという16bitマイクロプロセッサを搭載したLKIT-16というトレーニングキットを発売していました。派遣先のM電器でL-16マイクロプロセッサでプログラミングしている先輩が講師を努めて、講習会を開催したこともありました。この講習会で、L-16Aアーキテクチャとアセンブラ言語を修得してプログラミングできるようになりました。
IBM5110というAPL言語マシンが大阪CSKに導入されたときに、どんなコンピュータか見学に行きました。APL専用の特殊なキーボードとCRTモニタが付いた、とても小さなポータブル・コンピュータでした。書籍を購入してAPL言語を勉強した後に、実際にプログラミングしてみました。特殊な記号を使った独特な言語でしたが、APL言語は短いプログラムで複雑な処理を実現できました。
APL言語はとても生産性のよい言語だと思いましたが、ビジネス用プログラムとして使えるかちょっと疑問でした。
CSKでいろんな経験をして、私は技術スキルアップを続けていました。
マイコン講習会の講師を務める
CSKに入社して3年目ぐらいには、マイコン講習会の講師を務めました。インテル8080アーキテクチャとソフトウェアについて、自分が理解していたことを資料にまとめて講習会を開きました。
また、M電器派遣メンバーでマイコンリレー講習会という企画があり、私は「マイコン用最新言語 FORTH vs PASCAL」と題した講習会を行いました。ワープロなどありませんから、鉛筆で手書き資料を作成しました。
書斎の本棚の中に、当時の生原稿が残っていました。1981年1月の日付が入っています。
その当時は、FORTHもPASCALも実際の開発で使用していなかったのに人前で講義をしたとは驚きです。コンピュータサイエンスbit誌や情報処理学会誌などを参考として自分の理解したことを整理して発表したわけです。