パソコンFM-7を購入
1983年、世の中はパソコンブームでした。8ビットマイクロプロセッサZ80を搭載したPC-8001に人気がありましたが、私はマイクロプロセッサ6809を搭載した富士通のFM-7を購入しました。
FM-7は、パソコン本体側とディスプレィサブシステム側のそれぞれに6809を搭載する2CPUアーキテクチャを採用していました。そのため、描画処理で待たされること無く、内部の計算処理を実行することができました。また、別売りの外付け5インチフロッピーディスクドライブも購入して、BASIC言語で趣味のプログラミングをしていました。
MPU6809アーキテクチャ
マイクロプロセッサー6809は、直交性の高い命令体系が特徴であり80系と比較するときれいなアーキテクチャでした。レジスタ数は少ないのですが、豊富なアドレッシングモードが充実しています。
- 8bitアキュムレータが2本(Aレジスタ、Bレジスタ) → 連結して16bit Dレジスタとしても使用
- 16bitインデックスレジスタが2本(Xレジスタ、Yレジスタ)
- スタックポインタが2本(Uレジスタ、Sレジスタ)
6809アセンブラを入手して、FM-7を使用して6809アセンブラ言語で書いたプログラムも作成しました。
Z80拡張ボードでCP/M
Z80拡張ボードがありCP/M-80が動作することが特徴でした。入出力関係はパソコン本体側の6809が担当して、CP/M-80の動作はZ80で実施するというアーキテクチャを採用していました。CP/M-80を使用する上では、まったく意識せずにZ80パソコンのように見えます。
当時のパソコンはBASICマシンでしたが、CP/M-80はパソコンの用途を拡大した最初のパソコン用オペレーティングシステムではないかと思います。DIR、REN、TYPE、ERAなどいろんなコマンドが用意されて当時としては使いやすいDOSでした。
EDというラインエディタや、ASMというアセンブラ、DDTというデバッガが装備されていました。このDDTというのは、Dynamic Debugging Toolという名称から来ていますが、殺虫剤のDDTにかけた名称でプログラムのバグを効率的に退治するという意味も込められているそうです。これらのツールで、アセンブラ言語での開発が容易に行えるようになっていました。
FM-Logo
FM-7を購入してから数年後に、教育用のLogo言語がひそかなブームになりました。富士通からFM-7用のFM-Logoが発売されましたので、購入してLogo言語の勉強をしました。
Logo言語は、関数型プログラミング言語のLISPを原型とした関数型言語です。画面上にタートルと呼ぶ亀マークのカーソルが表示されており、命令により前進や回転や描画の有無を指定できて、タートルの動きにより描画することができます。なかなか面白い言語で再帰呼び出しが可能であり、幾何学模様などが簡単に描画できました。