初めてのUNIXによる開発
1988年、初めてUNIX搭載のワークステーションでの開発を経験しました。そのときにUNIXを勉強するために、この本を購入しました。
- 『UNIXプログラミング実践編 シェル/C言語/開発ツールを使いこな
- 金崎克己 著
- CQ出版社
- 1987年9月30日 初版
- 1988年11月20日 第3版
目次
4つのPARTから構成しており、UNIXによる開発手法がよく理解できました。
PART0: UNIX
PART1: シェル
PART2: C言語
PART3: 開発ツール
PART1のシェルについては、大変参考になり開発の実践で役に立ちました。特に、小さなコマンドをパイプで接続して目的の機能を実現する方法論は新鮮に感じました。sedとawkについては、正規表現によるパターンマッチングで非常に強力なツールだと思いました。
シェルによるプログラミングはUnixに特徴的なものである。なんでもできるわけではないが、非常に手軽であり、シェル・プログラミングをマスタすることでソフトウェアの開発効率を向上させることができる。
PART2のC言語の中で「Cから見たUNIX」の章の説明でシステムコールの説明があり、UNIXの理解がさらに深まりました。
PART3の開発ツールでは、SCCSによるバージョン管理やmakeによるコンパイル手順が役に立ちました。yaccとlexによる言語処理系の作成については、おもしろいと思いましたが、実際の開発では使用する機会が少ないと感じました。
この本を読んで勉強したことにより、UNIXによる開発をスムーズに進めることができました。