三色ボールペン・メソッド
2016年12月、「三色ボールペン・メソッド」とはなんろうかと興味をもち、「三色ボールペン情報活用術」という書籍を読みました。
情報があふれる今の時代こそ
三色ボールペン・メソッドで
学びの理解が劇的に上がる
三色ボールペン情報活用術
- 三色ボールペン情報活用術
- 斎藤 孝 著
- 角川新書
- 2003年6月10日 初版発行
- 2015年2月25日 15版発行
目次
Ⅰ なぜ「整理法」ではダメなのか
Ⅱ 三色方式とは何か
Ⅲ くぐらせる・・・情報との出会い方
Ⅳ 立ち上がらせる・・・情報を立体化する
Ⅴ 編み出す・・・情報からアイデアを生む
なぜ「整理法」ではダメなのか
「情報となりそうなものは、とりあえず取っておく。活用するのはあと」にしてしまっている。
・・・(中略)・・・
〝とりあえず取っておく派〟は、中身はあとで時間のあるときにゆっくり読めばいいのだから、と考える。とりあえず整理して取っておきさえすればいい、と判断する。しかし、「いつか使うだろう」と思って溜める情報というのは、基本的に何の役にも立たない。
私も〝とりあえず取っておく派〟だったので、この文章は耳が痛いです。溜めすぎて、整理すらできなくなっていました。
情報を自分流にどう使いこなすか。そこからどうやって人とは違ったアイデアを生み出していくか。それができる素材が、情報なのだ。だとしたら、自分だけに通用するやり方で情報の取捨選択ができればいい。それが、三色方式情報術である。
なるほど、情報を活用してアイデアを生み出すための手法が「三色方式情報術」なんですね。
三色ボールペンを使って、線を引いたり、丸で囲ったりする、それだけだ。
赤 : 客観的に最重要なもの
青 : まあ大事なもの
緑 : 主観的に大切に感じたもの
私も学生時代に教科書に下線を引いたり、丸チェックを書いたりしていましたが、明確に「色」に意味付けをしていませんでした。最重要事項は赤線を引いていましたが、後は適当な色を使用していました。
その人の脳というフィルターを通したものは、情報に出会った瞬間から、もう整理も活用も始まっている。
三色方式とは何か
なぜ三つかといえば、「三」というのは人間の脳に最も適した分類単位だと思っているからである。
著者は、赤・青・緑の色について説明しています。色の記憶は非常に強いので、情報術にも活かすことができます。
- 赤 : 最も重要(客観) ・・・ 強い思い入れの情熱の色
- 青 : まあ重要(客観) ・・・ ややさめた感じの冷やし系の色
- 緑 : 自分興味(主観) ・・・ 完全に自由な発想の色
三色ボールペンは、ソロバンと同じく脳を鍛える道具である。脳を鍛えることにより、「技」になる。習熟すると、ボールペンを持っていないときでも、ああ、これは緑、これは赤というふうにパッと頭の中に整理がつくようになる。
なるほど、この方式は訓練して技になると情報の活用になるのだと思いました。
くぐらせる→立ち上がらせる→編み出す
「くぐらせる」とは、情報を暗黙知(経験的な知の蓄積)に浸けて感性にくぐらせることだそうです。
心の琴線に触れた何かというのは、そのときは意識することができなくても、後になって気づくようなヒントをたくさん含んでいるものだ。
「立ち上がらせる」とは、情報ハンターになりキーワードを見つけながら読み、立体的に結びつけていくことだそうです。
「編み出す」とは、アイデアを生み出すことです。
取っておきたくなる情報とは、もともと自分の緑に反応するものなのです。情報と出会ったとき、自分のアンテナに「ン?」と引っかかるものなのです。
緑は、自分の脳の暗黙知と深くかかわり合った、個人のあり方にとってきわめて本質的な部分とだといえる。
最後に
この本を読んで、赤・青・緑の三色ボールペンで情報活用術を実践していこうと思いました。著者も書いていますが、世の中にはこの三色に黒色を入れた四色ボールペンしか販売されていません。とりあえず、四色ボールペンで実践してみようかな。