2018年 この日この朝
2018年1月1日朝、読売新聞を読んでいるとPanasonicの1面広告が目に入りました。最近よく目にする「おかげさまで今年、パナソニックは創業100周年」という広告です。
目にとまったのは、松下幸之助著「この日この朝」という詩です。タイトルは、「日に新た」と書いてあります。
私は、2016年3月にパナソニックの開発研究所を定年退職してからもう少しで2年が経過します。私自身が日々工夫を重ねて日に新たとなっているだろうか?考えさせられる詩です。
今日は昨日と同じように過ごしていないだろうか。
明日は今日と違うように過ごせるだろうか。
何か新しい工夫をしているだろうか?
この『ある計算機屋さんの手帳』のメモが、日々の記録なのかもしれません。
日に新た
心静かに年が明けて、
心静かに新年の計を立てる。
まずはめでたい新春の朝である。ゆく年の疲れをいやしつつ、
去りし日の喜びを
再びかみしめている人もあろうし、
あるいは過ぎし年の憂き事に
しばしの感慨をおぼえている人もあろう。人はさまざま。
人のさだめもその歩みもまたさまざま。
さまざまななかに、
さまざまな計が立てられる。そんななかでも大事なことは、
ことしは去年のままであっては
ならないということ、
きょうは昨日のままであっては
ならないということ、
そして明日はきょうのままであっては
ならないということである。
万物は日に新た。
人の営みもまた、天地とともに
日に新たでなければならない。憂き事の感慨はしばしにとどめ、
去りし日の喜びは、
これをさらに大きな喜びに変えよう。
立ちどまってはならない。
きょうの営みの上に明日の工夫を、
明日の工夫の上に、あさっての新たな思いを。
そんな新鮮な心を持ちつづけたい。
そんな思いで、この日この朝を迎えたい。松下幸之助「この日この朝」より
この日この朝 : 続) 道をひらく
- 続) 道をひらく
- 松下幸之助 著
- 発行所: PHP研究所
「この日この朝」の詩を掲載しています。
日に新た : 人生談義
- 人生談義
- 松下幸之助 著
- 発行所: PHP研究所
「〝日に新た〟ということ」について語っています。
「日に新た」とは
人生談義からポイントをメモします。
貴重な日々をより意義のあるものにするためには、毎日が同じことの繰り返しではいけませんね。〝日に新た〟という意識が大切なのではないでしょうか。
古いものが滅び、新しいものがつぎつぎに生まれてくる。
この生成発展の姿こそが自然の理法だと考えられます。
だから、われわれ人間の生活も本来、日に新たでなければならないと思うのですね。
今日の最善は明日になればもう最善ではない。
明日は明日の最善を生み出していかなければならないということなんですね。
万物は常に変化して進歩発展しているわけです。だから、昨日と今日で変化なく立ちどまっていると、時の流れに後れをとってしまうのでしょう。時の流れに乗りその一歩先を行く〝日に新た〟となるのが理想なのかと思います。
最後に
正月に「この日この朝」の詩を読んで、松下幸之助の著書を読み返しました。
〝日に新た〟を心がけて、日々を過ごしていきたいと思います。