スピードは最強の武器である
2016年8月、アマゾンで本を探してたら、表紙に書かれた言葉が気になって、購入ボタンを押してしまいました。Kindle版を購入したのですぐ読むことができました。電子書籍になって、とっても便利な世の中になりましたね。
元マイクロソフト
伝説のプログラマーが
初めて教える
超速時間術
世界初!Windows95の設計思想は「速さ」から生まれた
アマゾンの説明のキーワードにも魅かれました。
世界を一変させたWindows95の設計思想を生み出した伝説の日本人が教える
人生を制するスピード仕事術
マイクロソフトでWindows95を設計した伝説のプログラマーとは、どんな人なのだろうか?
スピード仕事術とは、どんなものだろうか? と疑問に思い読みました。
なぜあなたの仕事は終わらないのか
- 『なぜあなたの仕事は終わらないのか』 スピードは最強の武器である
- 中島聡 著
- 文響社
- 2016年6月7日電子版発行
目次
- なぜ、あなたの仕事は終わらないのか
- 時間を制する者は、世界を制す
- 「ロケットスタート時間術」はこうして生み出された
- 今すぐ実践ロケットスタート時間術
- ロケットスタート時間術を自分のものにする
- 時間を制する者は、人生を制す
兵は拙速を尊ぶこそ仕事の要諦
早く仕事に着手することを起点にして、70点でも80点でもいいから速攻で仕事全体をまず終わらせてみることこそ重要という主義です。
プロトタイプとは、簡単に言えば70点でも80点でもいいので、仕事全体をいったん終わらせたもの(試作品)のことです。
最速ででいったん形にしてしまってから、余った時間でゆっくりと100点を目指して改良を続ける。
ロケットスタート
「ラストスパート志向」など、多くの人の根本的な過ちを改めないといけないと書いています。私もそんな気持ちの心当たりがあります。改心しなければなりません。
「ラストスパート志向」=「最初はのんびりしていても、最後に頑張ればなんとかなる」
締め切りは絶対に守るもの
スタートダッシュで一気に作ることをロケットスタートという表現を用いて説明しています。
期間の2割を見積もりのための調査期間として、猛烈に仕事に取り掛かかることにより、仕事の真の難易度を測定します。その間に8割できたという感覚がなければ、相当難しい仕事なので早期にスケジュール調整すべきと書いています。
10日でやるべきタスクだったら、その2割の2日間で8割終わらせるつもりで、プロジェクトの当初からロケットスタートをかけなければなりません。
残りの2割の「完成にまで持っていく仕事」を残りの8日間をかけてゆったりと行っていきます。この段階で大切なのは、「全力で仕事と向き合うのではなく「仕事の完成度を高める」であること。8割の時間を使って2割の仕事をこなすわけですから「仕事が終わらないわけがない」という余裕が生まれます。心地よいほど完璧なスラックの獲得です。
スラックとは、たるみ/ゆるみの意味で、心理的な余裕のことです。2割の期間で8割終わらせるというのは、スラックを意図的に獲得するための戦略ということです。
パレートの80:20法則と同じような考え方ですね。「仕事の成果の8割は、費やした時間全体のうちの2割の時間で生み出している」ということでしょうか。
中島さんの仕事のスタイルが一言で言い現されています。
一言で言えば「時間に余裕があるときにこそ全力疾走で仕事し、締め切りが近づいたら流す」という働き方です。
果たして、2割の期間で8割の仕事が完了するような勢いで頑張れるものか、疑問となってしまいます。しかし、1日の時間の使い方においても「2:8の法則」で進めると書いています。
この1日の最初の2時間半で、1日のメインの仕事の8割を終わらせるようにするということです。2:8の法則は1日の中でも当てはまるのです。
1日の時間の使い方については、朝の間に集中して一気にその日の仕事の重要な事を片づけた経験はありますので、意識して行動すれば無理な話ではないと思います。
何かの実践のために知識が必要な場合、知識はやりながら覚えていくべきだということを言いたいのです。つまり、崖を飛び降りながら飛行機を組み立てていくのです。
ソフトウェア開発においては、次々と新しい技術が生まれています。それをすべて勉強してから、開発しようとするのは無理な話です。必要になった時に、必要な部分を勉強すれば良いと私も思います。
天職とは、「運命で定められた、天から授かった好きで好きでしょうがない職業」のこと。そんな天職に就いたとき、あなたはもう集中力を必要としない世界に突入していけるのです。自分が好きなこと・やりたいこととマッチした職を選びましょう。
この部分を読んで、ソフトウェア技術者の道は私の天職だったのだと思います。苦しい時もありましたが、忙しくなってくるとワクワクする感じが心のどこかにあります。
ある画像認識アルゴリズムをマイクロプロセッサARMのNEONエンジンを活用して最適化実装する開発をしていた時、いろんなアイデアを検討して工夫を加えることにより、どんどん高速動作するようになった時は夢中で開発を進めていました。ある日の夕方のことです。夢中でパソコンに向かって開発していると、気がついたら周りは静かになり人影はありませんでした。気がつけば、夜中の0時になってしまいました。それほど、集中していたようです。
最後に、元気のでる言葉が掲載されてます。
一度しかない人生、思いっきり楽しもうぜ。