本書は、進化するマイクロプロセッサにまつわるマイコン物語について記載したものです。 テクノロジーを探究する技術者たちは、パシュート(追求×探究)を繰り返しながら 素晴らしい成果を残してきました。 この、マイコン物語は、ロマンを求めて果敢に挑戦する技術者たちの物語です。 軽い読み物なので気楽に読み進めることができます。 しかしながら、技術者向けに解説した部分もありますのでこの本を読んで 何か新しい発見があると思います。 「7.4 経験はきっと役に立つ」では、私の経験を書いています。 本書から、技術の風を感じてください。
本書は拙著『超マシン復活 #4 DEC TOPS-20 伝説の8080エミュレーターとALTAIR』から 「伝説の8080エミュレータの仕組み」、「8080アセンブラで数式電卓」を割愛し、 構成を再編集して、さらに、Z80プロセッサやR800プロセッサ、MSXなど大幅に加筆した書籍です。 そのため、『超マシン復活 #4』と内容が部分的に重なります。
世界初の4ビットマイクロプロセッサ4004が誕生したのが1971年です。 本書では、1970年代から1990年代にかけて、進化した8ビットマイクロプロセッサを 軸に記載しています。本書には、下記に示す主な登場人物がいます。
夢とロマンを追いかけて、技術者たちは果敢に挑戦しながら テクノロジーを探究してマイコン物語を紡いできました。
本書は、下図に示すような読者を対象としています。
情報技術を学ぶ学生は、 プログラミング演習などで高級言語を使ってプログラミングしていることでしょう。 最近では、マイクロプロセッサの動作やアセンブラなどを勉強する機会が減っていると思います。 もし、勉強しようとしても最近の64ビットプロセッサは複雑すぎます。 本書でマイクロプロセッサの進化を学び、その工夫や仕組みが理解できると思います。
経験の浅い新人技術者は、 アセンブラの概念について知っていても実際に使うことはないでしょう。 先輩技術者から昔はこうだったとか、苦労話を聞いたことがあるでしょう。 本書で、マイクロプロセッサの進化とその仕組みや工夫を学んでください。 探究心と好奇心の扉を開いて、当時の世界に飛び込んでください。 何かの発見があるでしょう。
経験豊富なベテラン技術者の中には、 その昔に8ビットマイコンで開発していたエンジニアやMSXマシンを使ってこの 世界に入ったエンジニアもいるでしょう。 そんなベテラン技術者でも知らなかった秘話もあるので、興味を持って読み進めることができます。 本書を読んで、当時を振り返ることで忘れていた何かを思い出したり、 何かの気づきや再発見をしたりするでしょう。
本書の目的は、マイクロプロセッサの進歩とその工夫、 技術者たちのパシュート(追求×探究)について伝えることです。 そして、この本を読んで、元気がでることを期待します。
令和の時代にMSXが復活しようとしています。 なぜか、このプロジェクトにワクワクしてしまいます。 この本を読んで、探究心と好奇心の扉を開いて 『テクノロジーを探究するロマンの冒険』へ 出発してください。 『技術者たちのパシュート マイコン物語』の世界は、ワクワクすることでいっぱいです。